チンピク速報

雨宮まき

街コンで出会い、半年の交際を経て結ばれた一回り差の夫婦。

結婚から二年、ふたりは穏やかな日々を過ごしていた──あの日までは。

一年前、待望の妊娠が流産に終わった。

夫は涙をこらえ、妻を抱きしめた。

二人で悲しみを分かち合ったはずなのに、そこから夫婦の時間は少しずつ軋み始める。

もともと結婚一年目から性生活は減り、流産後は完全に途絶えた。

同じベッドにいても、触れるのは胸に軽く手を置く仕草だけ。

キスすらない。

排卵日を告げても、夫は曖昧に笑うだけ。

「子どもが欲しい」という願いよりも先に、「私はもう、女として見られていないのだろうか」という痛みが胸を刺す。

夫は仕事に没頭し、休日は昼まで眠り、芸能人の出産ニュースが流れるとテレビをそっと消す。

悲しみを引きずっているのか、それとも心が離れてしまったのか──妻にはもう分からない。

流産から一年。

夫婦のあいだに流れる沈黙は、子どもを失った悲しみよりも深く冷たい。

このままでは、夫を誘う勇気すら忘れてしまいそうだ。

「たとえ子どもができなくても、夫婦として触れ合いたい」

今宵その願いが、凍りついた夫婦の時間をもう一度動かすきっかけになるのか否か。

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